アクティビティーについて 2010/05/13

ここには通常の授業の中で比較的短時間でできる、ごく基本的なアクティビティー(ゲームも含む)を集めました。対象は小学生ですが、使う教材を変えたり、方法を少し変えたりすれば中学生以上でも楽しめるものもあります。小学生に指導するとき、アクティビティーやゲームを食後のデザートのように、学習の後のごほうびとして考えるのでなく、学んでいく過程に取り入れると、子どもはことばを使っていきいきと遊び、いつのまにか身につけてしまいます。

子どもに英語を教えるのでなく、子どもが英語に触れる場、英語を使う場を設けると考えると、毎回のレッスンがとても楽しく、確実なものになるでしょう。週l回、約l時間の英語のレッスンでも方法によっては、英語の基本、あるいはそれ以上のことまでも、しっかり身につきますし、音の習得もかなりのレベルまで可能です。

教室は教える場であると同時に、英語を使う場でもあることを念頭において教案を立てると、子ども自身が英語を使っているという実感を持ち、英語への興味を長く持たせることもできるでしょう。小学生のときに「英語が好きだ。英語は楽しい。」と感じた子どもは、その後も楽しんで英語を学んでいきます。小学生の英語指導では、英語を好きにすることが一番大切なことだと思います。授業はもちろん、アクティビティーも子どもたちにストレスを与えたり、過度のプレッシャ一をかけたりせずに、ちょっとわくわく、どきどきして楽しいと感じられるような内容と方法で行うことが大切です。

点数を競うゲームばかりでなく、クラス全員で、またはグループ内で協力しあうアクティビティーや簡単なプロジェクトを実施するのも大切なことです。最近、社会環境や子どもの生活スタイルが変化し、指導者の子ども時代の経験や常識が通用しなくなってきています。コンピューターゲームなどの一人遊びの時間が多く、放課後に空き地や公園などで集団で遊ぶ子どもを見かけることが少なくなりました。遊びのルールを自分たちで決めてそれを守ったり、遊びの中で仲間同士が協力したりする。また、競争して負ける悔しさや勝つ喜びを味わうなど、成長課程に欠かせないさまざまな経験をする機会が以前に比べて格段に少なくなっているようです。英語学習という目的のために集まったあまり自然でない集団ではあっても、遊びをとおして人間関係をうまく保っていく機会を与えるのも、指導者としての大切な役割ではないでしょうか。

ここで紹介したアクティビティーは、生徒の年齢や興味、クラスの人数、教室の大きさなどに含わせて調整し、先生自身のアイディアを入れて、より楽しいものにしてください。アクティビティーの進め方、ルール、競争するのか協力するのか(得点をつけるのか付けないのか、もし付けるとすればどう点数を与えるのか)、生徒が分からないときの援助、早さを優先させるのか正確さを優先させるのか、個人で遊ぶか、ペアにするか、チームで競うのかなどは、そのときのクラスの学習段階や、生徒の年齢やその他の状態に合わせてください。ここに載せたアクティビティーでチームに分かれて得点を与えるタイプのものでも、必ずしも得点を与えなくてもよいと思います。

低学年の子どもには、チーム対抗のゲームは難しいので、ゲームのやり方は子どもの発達状況を考慮して決めてください。集団での遊びに慣れていない子どもは、自分やチームの順番さえ待てないことがありますので、対応を考えておくとよいでしょう。

ゲームは勝敗にこだわらず、過程を大切にして、よくできていなかったところは、その後の指導で補うとよいでしょう。特に気をつけたいのは、勝ちたいばかりにルール違反をしたり、ごまかしたりしてまで勝ったように見せたりする子どもの心の動きです。もし得点を与えるときは、ルール違反の扱い方に気をつけてゲームを進めてください。ルール違反をしてまで自分に有利に物事を進めるという悪い習慣だけはつけないようにしたいと思います。