1レッスンの構成とフォニックスのアクティビティー 2004年10月17日

今回は千葉県の公立小学校の先生が参加されました。先生の勤務校は英語プログラムに力を入れていて、3年生以上はALTによるプログラムが毎週25分実施しているそうです。1,2年生も月に2回程度、ALT(Assistant Language Teacher)のプログラムを実施しています。小学校での取り組みや英語指導の際のアドバイスなど、お互いに情報の交換ができました。

○Warm up Songs

The Hello Song (Carolyn Graham. Let's Chant, Let's Sing 1. Oxford University Press)
Ten Little Witches (Keiko Abe-Ford. New Let's Sing Together. Apricot)

◯参加者の自己紹介と時間配分

参加者が小学校での英語プログラムに関わっているので、焦点を小学校での指導に当てることに決定。何をやっても楽しい低学年の指導はそれほど難しくないので、今回は3年生以上の指導を考えることにする。

◯1レッスンの流れ

例1:1回45分、3~5年生、月1回程度年間で8回くらい、JTE(Japanese Teachers of English)による指導

  • Greeting 今日の天気など、歌:How's the weather?を使って簡単な質問
  • Warm Up 身体を動かしながら歌って英語の雰囲気を作り上げる。
  • 復習、あるいはその日の様子によっては、すぐに本題の導入。
  • 本題を展開
  • 定着、復習のゲームやアクティビティーなど

例2:1回25分、3年生以上、毎週、ALTによる指導

  • 挨拶
  • 本題 ALTの出身地に関する内容をテーマを決めて、ALTが話す。 時間も短く、言語習得のための練習ではなく、異文化に触れる機会を持つことが主。 生徒はALTの話を聞く。

-毎回のレッスンの流れはだいたい決まっているが、ときにはまったく違う活動をするのもよいと思う。
特に高学年は楽しいだけでなく、成果が見えると意欲にもつながる。半年に1度くらい、クラスで学んだことのチェックリストを作って、復習を兼ねてチェックしたり、子どもの英語検定試験などを受け、進歩が見えるようにするのもよい。

◯フォニックスのアクティビティー

  • フォニックス用に作られたカードを使わずに、単語を言うときに最初の音を少し強調して長めに言うだけでもかなりサウンドのインプットができる。フォニックスの指導に入る前にこういう聞かせ方をしていればサウンドの導入にあまり時間がかからない。
  • フォニックスの指導は、3つくらいのステップに分け、1)サウンドの導入、2)語頭の子音と語尾の子音+語中の母音、3)魔法のEの法則、くらいまでやればかなり読めるようになる。単語が読めるようになると、聞いただけで単語が書けるようなり、子どもはとても自信がつき、意欲も出てくる。
  • 日本語が書ける年齢の子どもなら、四技能を同時に指導するほうが効果がある。
  • はえたたきゲーム
    生徒がたたいたカードをそのまま場に残しておき、点数をカウントしなければ競争のゲームにならず、能力差があるクラスでもあまり問題なく遊べる。
  • アルファベットカード並ベ
  • 単語カード並ベ
  • フォニックスのビンゴゲーム
  • フォニックスのサウンド
  • フォニックスのすごろく 1
  • フォニックスのすごろく 2 (この6つのゲームは、URL:http://kids-activities.org/のリーディングとライティ ングのアクティビティーに遊び方が掲載されています。)
  • フォニックスのドミノゲーム

◯その他

  • 小学校のプログラムは会話クラスのように毎週レッスンができないので、少しずつ積み重ねていくのが困難であり、1回で終わらせるようなプランを立てる必要がある。しかし、2年ほど続けた子どもが6年生になってALTの指導を受けるときに、非常に意欲があり積極的にレッスンに参加するなどよい結果がでている。たとえ年間8回でも全くやらないよりはよいと思える。
  • 学級担任が子どもの立場で言い回しや表現などを考えて英語を使わせたいと思っても、難しい内容であることが多い。なるべく簡単な言い方で、役立つ英語表現を扱いたい。
  • ごく単純な代入練習をする会話文(I like tennis. How about you? テニスを自分の好きなスポーツに入れ替えて言う)でも、小学校では難しくてできない場面があり、週1回のクラスとはかなり違うと感じた。全員が同じことを繰り返す練習にしたらできた。
  • 充分なインプットなしに発話を要求して無理があったのではないか。How about you?を言わせたければ、たくさん聞かせて、生徒が答える活動をした後で、生徒がHow about you?を言うようにすればできるのではないか。
  • 発話の練習は、1)先生と全体、2)クラスを2つに分けて、3)小さなグループに分けて、4)ペア、という細かな段階を踏んで充分に練習を行なってから、最後に個人でのやり取りにもっていくようにする。コーラスで英語を言っていると正しく聞こえるが、一人ずつの発話を聞くと正しくない音を出しているのに初めて気付くことがある。少人数で発話させて聞いてみることも必要。
  • 学級担任が毎日子どもたちと過ごす中で、英語を使う場面を作り出せば、簡単な表現が身につくのではないか。なにか手渡すときに、Here you are. と言う、簡単な英語で指示をだすなどを試みてはどうか。
  • 学校全体で英語に取り組み、毎月の英語の歌を決めて機会あるごとに放送で流すなどすれば、かなりの量の英語のインプットになり歌えるようになると思う。
  • リズムにのって身体を動かして文章を言ったり、歌を使うのはとても有効だと思う。(追加の情報:子どもたちが自由にCDで歌を聞けるようにしておいたら、担任が出張から戻ってきたときに歌えるようになっていたという例もある。きちんとしたプログラムを組むのも大切だが、子どもの自主性にゆだねるのもよいのではないか。)
  • 25分ずつでも週に2回行なえばかなりのことができる。1回はALTが、もう1回は学級担任かJTEが担当し、ALTの扱う内容と関連させたゲームなどをすればよい結果がでるだろう。
  • 子どものことをよく知っていて指導力のある担任のほうが、英語ができても指導力がないALTよりもよい指導ができると思う。発音や表現などに自信がなければ、CDなどの音声教材やビデオなどを有効に利用すればよいと思う。
  • 学校でのプログラムの場合は人数が多いので、同じゲームをするにもカードや教具をグループの数だけそろえる必要があるが、ほとんどのゲームは少人数のクラスと同じようにできると思う。
  • ゲームをやるときには、黒板を使って全員でやってみて、やり方がわかってからグループでの活動にうつるなどの工夫がいる。
  • 小学校ではテーブルや机がない部屋で英語活動を行なうので、書く作業などがしにくい。

◯ 次回の予告

日時:11/28(日)
場所:千葉市文化センター会議室
テーマ:高学年の指導 中学への橋渡しとしてやりたいこと