動きのある歌 2005年6月26日

1. 動きのある歌の効用

  • 歌えない段階から生徒が参加できる
  • 動くと楽しい
  • 繰り返しても飽きない
  • 動きを伴うと覚えがよい
  • メロディーがあると覚えやすい
  • 感性に訴える

2. 歌を使ったアクティビティー

2.1 歌を聞かせる前に

  • どんな歌かを簡単に説明する(聞かせた後に、聞こえた単語を生徒から引き出す)
  • どんな単語が聞こえるかヒントを与え、メモするように指示する(書いた単語を生徒から引き出す)
  • なにも説明しないで聞かせ、どんな内容の歌かを生徒が考える
  • なにもしないですぐに聞かせ、動作をする

2.2 歌っている最中

  • 歌の内容を表すような動きを生徒自身が考えて動く
  • 身体を動かす 決められた動作をその場でする 輪になって動く、動作をしながら教室を歩き回る 決められた動きがあっても、難しすぎたり、簡単すぎたりするときには、生徒のレベルに合わせた動きに変える(例:Eency Weency Spiderのクモ手の動きが3年生の男の子にとって難しく、動作をやることを拒否することがあった。人さし指と中指2本を使って上に登るようにするなどして、生徒に合わせて動きを変える指導者の力量も必要)
  • 回数を重ねるたびに少しずつ変化させて、飽きないように繰り返す
    • 1)少しずつ難しくする 一回目は全員で同じ動作を、二回目はグループでパートに分けて、三回目は一人ずつに役割を与えるなど、徐々に要求すること引き上げる 
    • 2)小道具を使って変化をつける 絵カード、ペープサート、指人形、お面、絵を首から下げるなど 
    • 3)一回目は机に座ったまま手を動かす、二回目は黒板とペープサートを使う、三回目は生徒自身が教室の中を大きく動くなど、動き方そのものを変化させる
    • 4)生徒自身が動き方や振りを考えて自分のバージョンを作り上げる
    • 5)決めた単語を抜いて歌う その単語の部分だけを歌わずに手を叩くか動作だけをする(Deep and Wide)
  • 歌に合わせて踊る、輪になって遊ぶ(The Hokey Pokey,Twinkle Twinkle Little Star, Seven Steps)
  • 絵カードや単語カードを配り、その単語が聞こえたら高く掲げる (いろいろな単語が出てくる歌によい Twelve Months, Old MacDonald, Bingo, Days of the Week, Seven Steps, The Bus song/Wheels on the Bus, Bingo, ABC Songなど)
  • 動き回るスペースがないときは、担当の単語を決めてその生徒が立つ/座る、左に/右に一歩だけ移動する (いろいろな単語が出てくる歌によい Twelve Months, Old MacDonald, Bingo, Days of the Week, Seven Steps, The Bus song/Wheels on the Bus, Bingo, ABC Songなど)

2.3 歌った後のアクティビティー

  • 歌わずに歌詞をリズムよく言う 高学年で歌うのを好まない生徒やキーが高すぎる場合によい
  • ワークシートをする(絵を描く、抜けている歌詞を書き入れる、単語を絵を線でつなぐ)
  • カードゲームをする(単語カードと絵カードを合わせる、他)
  • Odd Man Out Game(輪になって歩き、仲間はずれの単語が聞こえたら止まる 動物のたくさんでてくる歌を歌った後で、食べ物の単語を入れて遊ぶなど)
  • 絵の状況を表す絵を描く 絵に単語を書き入れる
  • 歌のテーマに関連した絵本を読む

教材リスト(☆印は指導書)

  1. Children's Jazz Chants Old & New. Carolyn Graham. Oxford University Press. ISBN 0-19-433721-9 ¥3,400 CD別売 ¥2,500 ISBN 0-19-4337243

    子どもから大人まで使える歌やチャンツが入っている。英語を教えるために文法や語彙を意識して作られているので使いやすい。本は多少価格が高いが絵がきれい。CDは最近買いやすい価格になったので、生徒にも持たせるのにもよい。

  2. ☆NEW Let's Sing Together. Keiko Abe Ford. アプリコット社 ¥1,500 ISBN4-905737-77-X CD2枚 別売 ¥2,000  ISBN4-905737-71-1

    入門期に教えたいことや基本的な内容がすべて入っている。指導書には大勢で遊ぶときの動き方やコピーしてよい絵などが入っている。説明がバイリンガルなので小学校でのティームティーチングにも使いやすい。CDは買いやすい価格で、入門期の生徒にも持たせるのによい。

  3. ☆The Mother Goose Treasury.「レイモンド・ブリッグスのマザーグースのたからもの」 CD付き 百々佑利子 ラボ教育センター ¥3,150  ISBN4-89811-052-5

    曲数が44曲と多く、幅広く扱っている。二人であそぶ手遊び歌や大勢で遊ぶ歌などの動き方の絵と、楽譜がついている。絵がわかりやすいし、オーピー夫妻の辞典The Oxford Dictionary of Nusery Rhymes. (1951)を元にした解説があり、歌の背景がわかるのがよい。姉妹編「マザーグースのたからもの」1~3集(Big Book)の指導書。

  4. ☆Nursery Rhyme Singing Games.「マザーグースとあそぶ本」CD付き ¥4,180 百々佑利子 ラボ教育センター(電話:03-3367-2436)

    乳幼児と親が一緒に遊ぶ歌、子ども2人で遊ぶ歌、大勢で遊ぶ歌などが動き方の絵がついて入っている。

  5. ☆「小学生は英語が大好き 2 実践編」松香洋子 松香フォニックス研究所・学校図書 ¥3,800 ISBN4-7625-4929-0

    小学校での指導を念頭においた学年別のカリキュラムが参考になる。歌と絵本を語彙や文法事項とどのように結び付けるかの一覧表がある。

  6. Songbirds. Book 4. Compass. CD付き ¥900 ISBN 89-8446-089-3

    本とCDセットで手ごろな値段で生徒にも待たせやすい。曲数が25曲とそれほど多くないので、1册すべてを扱うとしてもあまり時間がかからない。歌の説明や指導のヒントなどは書かれていない。

  7. ☆Song Works for English Class. CD付き 小学生英語プロジェクトチーム  English EdVentres Inc. * ¥4,000

    歌詞と楽譜、動き方の説明、コピーしてよい絵カードやワークシートなどもあり、動きのある歌の指導には最適の本。市販されていないので、下記に直接連絡して手に入れる必要がある。小学校での指導にもよい内容。年に9回勉強会を開いている。参加すれば、読むだけでは難しい動き方などが身体で覚えられる。

  8. WEE SING Children's Sing-Along. Pamela Conn Beall and Susan Hagen Nipp. Price Stern Sloan. ¥1,764 ISBN0-8431-7784-6

  9. WEE SING Nursery Rhymes and Lullabies. Pamela Conn Beall and Susan Hagen Nipp. Price Stern Sloan. ¥1,764 ISBN0-8431-3811-4

    このシリーズはEFL/ESL用に作られたのではなく、指導の手引きなどはないが、手ごろな値段で曲数が多いのがよい。今回のテーマ「動きのある歌」に一番ふさわしいSongs and Fingerplayは現在のところ国内輸入元、国外出版元ともに在庫切れ、再生産未定。

  10. The Music Box.「子どもと遊ぶミュージックボックス」久保野雅史 久保野りえ監修 ピアソン・エデュケーション CD付き ¥2,500 ISBN4-89471-8622-6

    身体を動かすある歌や手遊び歌ではないが、高学年で英語を開始する生徒にもよい。アルファベット、フォニックスなどから基本的な単語と文法内容までを扱っている。ワークがついているので、1册生徒に持たせれば歌をいろいろに発展させて使える。14曲なので短期間に終わらせられ、歌の内容もそれほど幼稚でなく、扱っているテーマと文法内容、アクティビティーの構成がとてもよい。

* English EdVentures, Inc. (幼児、児童への英語教育を考える会)事務局(石川由利子 前代表)http://www.englishedventures.org/ Phone/Fax: 048-976-4658

Mother Goose や Old Folk Songs など英米で古くから歌われてきた子どもの歌を使って、音楽とことばと身体表現とを結び付けて構成したfolk song games を教材とした英語教育への試みを追及しているグループ。毎月(7, 8, 12月は除く)第4金曜日の午前中に都内で勉強会がある。  問合せ先:金子淑恵 (新代表)Phone/Fax: 048-482-0205