高学年の指導 ~意欲を持続させるクラス運営と指導内容~ 2006年1月19日

Know 高学年の指導について知っていること。

  • 発話を恥ずかしいと感じる。間違えを恐れる。
  • 自分を客観的に見つめる。
  • 低学年はすぐにまねができるが、説明されて頭で理解してからだとよくできる。
  • 知的好奇心がめばえる。
  • 興味がのれば難しいことでもやる。

Want to learn 今日一番知りたいこと。

  • 中だるみの時期の指導のしかた。
  • 高学年で始める場合何から始めるか。
  • どんな教材を使うか。
  • 高学年で精神年齢のわりに英語が初心者の場合の指導方法。
  • 音声面の指導について。
  • 高学年に限らず自分のアイディアの引き出しを増やしたい。
  • 学習意欲を持続させるための教材とその使い方。

Learned 今日学んだこと。

  • 受け身の態度でなく、自分でできることを確認しながらやらせることが大切だということ。
  • 個別の目標を立てさせるというのが、高学年向きだということ。
  • マンネリ防止のためのアイディア Progress Sheet, クイズの楽しい進め方など。
  • 1つのテーマで視点を変えると様々な楽しいゲームができるということ。
  • 個人差への対応の方法。
  • 子供達の興味に合わせて指導の方法を工夫できる。
  • 高学年の授業の組み立て方。
  • テーマは目新しいもの、その時に話題になっているテーマ(今年の場合は、トリノ冬期オリンピックやワールドサッカー)など、簡単なことでも考えさせるようにする。
  • 高学年で始めた子供にあった効果的な指導法。知的好奇心、レベルにあった方法、ゲーム。
  • 子供一人一人の興味、能力が高学年になればなるほど差がでるので、教える側にもより多くの引き出しが必要なこと。

1. 高学年で開始するクラスの指導

1.1 内容のある情報を簡単な英語で表現する。

アルファベット略語探し(CD, JR, NHKなど身近な英語の略語を探し、ノートに書き出す。)
足し算、引き算ゲーム(単純な算数の計算を英語で出題する。)
英語クイズ

1.2 文法の基本を教える。

人称代名詞
単数複数の概念と、語尾の3つの形(/z/, /iz/, /s/)

1.3 アルファベットに慣れるための練習をする。

アルファベットや単語を四線の上に正しく書き写す。
小文字はaから順番に教えずに、
地下室の家:下に延びる文字(g, j, p, q, y)
二階建ての家:上に延びる文字(b, d, f, h, k, l, t)
そっくりさん:大文字と同じ形の文字(c, o, s, u, v, w, x, z)
残りの文字:(a, e, i, m, n, r) の4段階に分けて教えると混乱が少なくてよい。

1.4 フォニックスの指導をし、英語独特の音や母音を入れないで発音することなど音声の指導もする。

クラスでは無理に発話を求めたり発音を何度も直したりせず、英語の音をインプットする。

2. 低学年、中学年で開始した場合の指導

2.1 中だるみやマンネリを打開するための方法を考え、いろいろなものを試してみる。

自分の進歩を知り、次の目標を示す:Progress Sheetに印をするなど。
副教材で変化をつける。
文章での表現を要求:単語レベルでなく文書表現ができるようにする。
生徒どうしで質問をする:質問に答えるだけでなく、質問ができるようにする。

2.2 簡単な本を音読する。たくさん読む。

2.3 個人差への対応をする。

個別の時間を設けて弱点強化や、各自の目標を決めるなど。

2.4 毎回のレッスンの目標をボードに書き、生徒に明示する。

2.5 疑問詞を復習し整理するためのアクティビティーをする。

3. 両方のグループに共通すること

3.1 自己表現:学んだことを使って自分や家族や友だちのことを表現する。

3.2 文章の3つ形(平常文、否定文、疑問文)を意識させる工夫をする。

3.3 英語を書く時のルールを身につける。

1)単語と単語の間は一文字分離す。
2)文頭は大文字で始め、文末にはピリオドか、?マークをつける。
3)英語独特の記号の書き方と名称を教える。(e.g. Mike's dog Yes, I do.)
4)固有名詞は文中でも大文字で書く。

3.4 子どもが学びたいことや子どもの興味に合わせる。

興味があれば簡単な内容でも楽しめ、多少難しいことにも挑戦できる。

3.5 自主的に学べるように工夫する。

題材を選べたり、進め方を決めたり、ゲームのルールを決めたりする。

4. 高学年向けのアクティビティー

4.1 Quiz Grand Prix 単語と文型の復習やQAに

質問を書いたカードを封筒などの中に入れて黒板に貼っておく。生徒は封筒に書いてある数字やアルファベットを選ぶ。生徒が選んだカードの質問を先生が読み、その生徒が答える。答えられないときは同じグループの生徒が手伝う。

4.2 Three Hint Game リスニングの力をつける

先生が出す3つのヒントを聞いて、なにについて述べているかを生徒があてる。

4.3 Animal Quiz Does it…?/Can it…?などの質問文のインプットに

動物や昆虫などいろいろな種類の生物の絵を用意し、生徒の一人が1つを選ぶ。なにを選んだかはだれにも知らせない。先生がその生徒にDoes it have four legs? Canit jump?などの質問をし、その生徒が答える。他の生徒はそのやりとりを聞いて、どの生物かをあてる。答えが出たら、今度は他の生徒が絵カードを選び、同じように先生が質問をする。何回かやって慣れたら生徒自身が質問をしてもよい。

4.4 うすのろまぬけゲーム 文字認知

絵カード2枚とそれに対応する単語カードを2枚、合計4枚で1セットとし、生徒の人数分の種類を用意する。(例:りんごの絵カード2枚に、appleと書いた単語カード2枚で1セット。4人で遊ぶなら、りんご、オレンジ、ぶどう、バナナの4種類が必要。)テーブルのまん中にマグネットやおはじきなどの品物を人数分より1つ少ない数だけ置く。

カードを全部配る。同じ種類の絵カードと文字カードの4枚がそろうようにする。各自が不要なカードを1枚選び、テーブルに伏せて、かけ声とともに隣の生徒にまわす。受け取ったカードを見てから、また不要なカードを同じようにしてまわす。何回か繰り返し、4枚カードがそろった生徒はまん中にある品物を素早く取る。だれかが品物を取ったら、他の生徒も自分がそろわなくてもすぐに取る。

中学生には不規則変化動詞(swim/swam/swum/swimming, eat/ate/eaten/eating)や、人称代名詞の変化(I/my/me/mine, he/his/him/his)を使うとよい。

4.5 Is it English? リスニングの練習、外来語の発音に注目させる

(このアクティビティーは、Longman Children's Picture Dictionaryの著者であるAleda Krausが、JALT Teaching Children SIGの会報2004年夏号の45、46ページのコラムWhat Can I Do on Monday?に寄稿したものを多少変えて紹介しました。この中で、Aledaは1~10の数字を使う方法を紹介しています。)

生徒全員にタックシール2片を配り、ひとつにはE(Englishの略)、もうひとつにはJ(Japaneseの略)と書かせる。Eを左手に、Jを右手に貼らせる。生徒になじみのあるカタカナの言葉を先生が言ってJの手を挙げさせる。その後すぐに英語でその単語を言って聞かせEの手を挙げさせる。別の単語を使って同じようにする。(例:ハープ/harp, ドラム/drum, ピアノ/piano) 何回か練習した後で、ランダムに単語を言ってE/Jの手を正しく挙げさせ、リスニングの練習をしながら同時に英語の発音をインプットする。外来語など日本語でよく使われている単語を選ぶとよい。