準備が簡単なアクティビティーと指導の工夫 2006年3月12日

参加者が知りたいこと

  • 小学校でのレッスンの始め方、進め方
  • アクティビティー導入のタイミング
  • アクティビティーをレッスンに組み込む長さ
  • 幼稚園児の集中力を持続させるようなアクティビティー
  • 発音することが恥ずかしいと感じる子どもに自然に英語が出せるようなアクティビティー
  • ゲームをレベルアップさせる方法
  • すぐに使えるアクティビティーをたくさん知りたい
  • 高学年向けのアクティビティー
  • フォニックスの指導に役立つアクティビティーをたくさん知りたい

準備が簡単なアクティビティー

○ なにも使わない(小物や絵カードがあればなおよい)

Letter Sending Game:アルファベットの読み書きの定着

アルファベットを友だちの手のひらに書いて、次々と伝えていく
最後の生徒はボードに書く
高学年は背中に書いて伝えてもよいが、低学年には難しいこともある

Word Tennis/カテゴリーゲーム:カテゴリー別に単語を復習する

先生あるいは生徒が決めたカテゴリーの単語をチームに分かれて言う 
テニスのボールを相手チームに返すように次々と言う 
同じ単語を言ってはいけないルールを決める 
タイマーをかけて時間内にいくつ言えるか記録し、カテゴリーを変えてくり返してもよい

Guessing Game/Animal Quiz:文型の復習

S1が選んだあるテーマの単語に関して先生が質問をし、他の生徒が当てる 
テーマには動物を使うとよい
質問文の例:Can it swim/climb a tree? Does it eat meat? Does it live in water?
文型に慣れたら、生徒が質問をしてもよい

Gesture Game:低中学年向き 動詞、職業の復習 Are you …ing? Are you a dancer?などの言い方

生徒が動作をして、なにをしているかや職業を当てる

Word Association/連想ゲーム:単語の復習

関連性のある単語を次々に言っていく S1:Rabbit. S2:snow. S3:Ice cream. S4: Candy.

足し算引き算ゲーム:数字の復習

簡単な算数の問題を出題する

英単語しりとり:高学年、中学生用 スペリングの練習

先生が単語を言い、生徒全員でスペリングを言う 交代で生徒が出題してもよい 

フォニックスのしりとり:語頭と語尾の音の認知

スペリングでなく、音でしりとりをする 
appleの場合は、[l] が終わりの音なのでlemon/lionと続く

Drawing Contest:リスニングのチェック、前置詞の復習

先生の言ったようにボードに絵を描く

Disappearing Face/Hangman:高学年・中学生向けスペリングの練習

単語の文字の数だけ線を引き、質問をしながら単語をあてていく

Words Out of …:スペリング練習、柔軟な発想力を育てる

このアクティビティーは、Penny Ur. Andrew Wright. (1992) Five-Minute Activities. Cambridge University Press.の98ページに記載されているものを紹介しました。
母音を2,3個入れたアルファベット10文字をボードに書く
この文字を使って単語を作る

スペリングリレー:単語の書写力

このアクティビティーは、「小学生は英語が大好き 1 基礎編」(1999)松香洋子著 MPI(松香フォニックス研究所)の83ページに記載されているものを紹介しました。
先生がボードに書いた単語を見て、リレーでその下に同じ単語を次々に書いていく
マーカーをバトンにして次の生徒に渡す
チームに分けて早さと正確さを競争してもよい

Class Survey:高学年向き 文型の定着 

白紙を生徒に配付し、英語で指示しながら折り目をつけて表を作らせる 
表の縦軸に友だちの名前を書く 横軸に食べ物の絵を描く
生徒の好みの食べ物について生徒同士が質問し、結果を表に記入する 
持ちもの、生活習慣(何時になにをするかを聞いて時刻を書き入れる)などにもよい

Preposition Tic Tac Toe Game:高学年向け○×ゲーム 前置詞の復習 作文力をつける 

ボードに表を作り、縦軸に名詞の絵を、横軸に前置詞の絵を描く 
生徒は○×ゲームの要領で、名詞と前置詞を使って文を作る
自分のチームの印が縦、横、斜めの方向に3つ並ぶようにする

Beer Game :単語の発話と語頭の文字

アルファベット順に単語を考えていく apple, bear, candy, dog, …

単語の発話

タイマーをかけて生徒に渡す 生徒は単語をひとつ言って次の生徒に渡していく 
タイマーがなったときに持っていた生徒は先生の言う動作や罰ゲームなどをする

○ 生徒と作るゲーム

Category Game:同じカテゴリーの単語を考える

生徒といっしょに単語を3つ考えて1~20のます目の表に記入しゲームを作る
1~20の番号札をひいて番号に該当するカテゴリーの単語をひとつ言う
単語が言えたらその数字が点数となる 

○ あらかじめヒントや質問などを用意しておく

- Progress Check Sheet:進度のチェック(ハンドアウト参照)

生徒ができそうなことを一覧表にしておき、1,2か月に1,2度チェックする
生徒同士でチェックしてもよいし、先生がチェックしてもよい
できたらスタンプを押したり、サインをするなど印をする

○ ピクチャーディクショナリーを使う

ページ開けクイズ:単語の学習への導き、復習、レッスンのウオーミングアップ

I see …と言ってあるページの中にあるものを先生が言い、どのページかを生徒があてる
あてた生徒が今度は出題する

○ トランプ

Go Fish:数(1~13)の復習と"Do you have …?"の練習

Playing Card Q&A:いろいろな文型の復習 あらかじめ用意した52の質問に答える

52ますの表(横軸はハート、スペード、ダイヤモンド、クローバーの4、縦軸はAからKまでの13)を作る その中に質問を書き入れる
生徒はトランプを1枚ひき、そのカードのマークと数字に該当する欄の質問を先生が読む

○ 絵カード

Clapping Game:中学年以上向け 生徒の発音のチェック 集中力を養う

手を叩きながらリズムよく自分と他の生徒の単語を言う
1と2は無言で手を叩く 3で自分の単語を、4で友だちの単語を言う
コールされた生徒が、同じように続ける
コールされない生徒も手を叩きながらよく聞く

Yes No Game:理解力のチェック  

先生の言ったことがあっていれば、YESのコーナーに、間違っていればNOのコーナーに移動する
先生の言ったことがあっていれば、YESの文字を、間違っていればNOの文字を棒などで軽く叩く
ボードに描いた2つの円の中にそれぞれYES/NOを書き入れ、スポンジボールを投げてもよい

Indian Poker:動物、職業、持ち物など単語の発話練習

絵カードをよく復習し、なにがあるのかを記憶する 生徒は頭の上に両手をのせる 
先生が生徒に見せないようにしてに頭にのせた手に絵カードを持たせる  
生徒は手をそのままにして、他の生徒たちのカードを見て自分のカードがなにかをあてる
I am a tiger. I am a doctor. I have a pencil.などのように言う
わからない生徒には先生がヒントを言って援助する
全員が言い終わるまで手はそのままにしておく

What's Missing?:単語の発話練習

絵カードを数枚テーブルに置くかボードにはり、生徒に目をつぶらせ、先生が一枚取り除く 
なんのカードを抜いたかを生徒があてる

○ 絵本、リーダー教材、市販の教材

絵本の読み聞かせ

テーマや文型がクラスに合った絵本を選びクラスで先生がクラスで読む 
読んだ本のあらすじと感想をごく簡単にノートに日本語で、本のタイトルと日にちを英語で書く  あるいは、感想を聞く、内容について質問する

Quiz Bowl

1~100の番号札か数字カードをひいてその番号の質問に答える
文章が読めるクラスは先生が番号をひいて生徒が質問文を読んでもよい

QA-100

1~100の番号札か数字カードをひいてその番号の質問に答える

指導の工夫

高学年

  • Guessing Gameのようにいろいろ考えたり想像力を働かせたりすることを喜ぶ。
  • 楽しいだけでなく、進歩がはっきりとわかるように記録したり、生徒各自が次の目標を設定したりするとよい。
  • 自分、家族、友だちのことを表現するアクティビティーを入れる。

中学年

  • なにをやっても楽しむのでほとんどのゲームができる。

幼稚園児・低学年

  • 身体を使う遊び、動きがあるアクティビティー、動作を伴う歌を喜ぶのでレッスンに取り入れる。
  • 長い時間先生に注目するのが難しい場合は、色ぬりなどの作業の時間を入れ、個別に話し掛ける時間を設ける。
  • 偶然性が勝敗決めるビンゴゲームはどの学年でも使えるが、特に低学年は飽きずに遊ぶ。
  • チームで協力することや、順番を待つことが難しい子どももいる。
  • 競争のゲームを避け、勝ち負けのはっきりしないアクティビティーをする。
  • 工作など自然な英語を聞かせるような機会を作るのもよい。

各年齢共通

  • ホワイトボードに絵を描くことや文字を書くことはどの年齢の子も好きなので、同じようなアクティビティーでもノートを使うのとは違った効果がある。
  • 教室の前に出てきて先生の言った絵カードを指で差す、小物で差すなども適度な緊張感を与えてよい。
  • 理解した内容を絵で描くのも楽しむ。あまり絵に時間を使いたくない時は、絵を描くスペースを小さくする。
  • アクティビティーによっては先生が出題する代わりに、生徒が出題したり質問したりすると高学年でもおもしろいと感じるものもある。
  • 単純に質問に答えるだけでなく、生徒がカードなどを選ぶという行為でアクティビティーが楽しくなる。
  • どの年齢の子どもも発達しようとする器官を使うととても楽しいと感じる。子どもの発達に適したアクティビティーがなにかを考え、年齢によってやり方や要求内容を変化させる。
  • 同じアクティビティーを同じクラスでやる場合でも、回を重ねるごとに内容を多少変化させて上のレベルに導く。

教材と参考図書リスト

教材

  • Longman Children's Picture Dictionary. (2003) Pearson Longman.
  • Quiz Bowl 松香フォニックス研究所
  • QA-100 松香フォニックス研究所
  • Shared Reading Mice Series Level 1( 2 mice) Easter Eggs. Addison wesley Longman. ISBN 962-01-2129-5 \530

参考図書

  • Penny Ur. Andrew Wright. (1992) Five-Minute Activities. Cambridge University Press.
  • Bruce Marsland. (1998) Lessons from Nothing. Cambridge University Press.
  • 「小学生は英語が大好き 1 基礎編」(1999)松香洋子著 MPI(松香フォニックス研究所)
    英語版 72 Activities for Elementary School English
  • 「子どもの英語指導のためのアクティビティー集」(2005) 東京YWCA 菊池優子編集