トピックの展開のしかたとレッスンプラン 2007年6月22日

参加者の知りたいこと:
1レッスンの流れが自分のやっているやり方でよいかを知りたい
他の先生たちがどのようにして教えているのかレッスン全体のようすを知りたい
リズムに乗せて練習するのに飽きてしまったクラスの指導法
絵カードを使った楽しい復習のしかた
新しいことをどう教えるか
たくさん聞かせて発話もできるようになった子どもたちの指導 特に文字指導(フォニックス)
ワークシートの例

1)1レッスンの流れ

宿題のチェック
Warm Up & Songs
Review
Pronunciation/Phonemic Awareness
Main Lesson
Reinforcement Activities
Literacy/workbook /worksheet
Picture book reading
宿題の指示

2)1トピックの流れ 4Ps+2

  1. Present(導入)
  2. Practice(練習)
  3. Produce(発話)
  4. Personalize(自己表現)
  5. Review(復習)
  6. Recycle(他の言語材料と組み合わせて使う)

3)クラスのレベルと年齢に合わせてトピックをどう展開するか

トピックをどのようにあるいはどこまで展開するかは、クラスによって、トピックによっても違うが、基本的には上記の6つの段階に分けられる。

トピックは使用している教材に出てくる題材から選んでもよいし、季節にふさわしい内容やそのときの生徒が興味を示したものを入れてもよい。学年が同じクラスなら、学校で習っている内容を取り上げるとよい。

4)それぞれのステップにふさわしいアクティビティー

1. Present 導入

なにを言っているかがわかることが大切。生徒の興味を引き、強く印象が残るように題材を与える。あらかじめ全部題材を見せずに少しずつ絵カードを見せて推測させたり、実物やおもちゃを袋に入れて触らせて中身を推測させるととても楽しむ。

導入前にトピックに関連した質問をして生徒自身の経験について引き出すと興味が増すことが多い。

絵や実物を見せるだけでなく身体を使って表現することも大切で、名詞や形容詞などでもそのものを手で形作る、ふりをするとよい。

2. Practice 練習

導入直後は音のインプットに徹する。特に入門期のクラスは、発話の前にたくさん聞かせる。以下のアクティビティーはどれも導入したばかりの語を生徒が一語も発話しないので、先生の発音をたくさん聞かせることができる。

○ Point to …

単語を先生が言い、生徒がポインターなどで指し示す。教室の前に出てくると緊張感を持たせられる。生徒各自が手元の絵を指差してもよい。

○ Is number one a beach chair?

導入した単語に番号を振って質問し、生徒はYes(, it is)./No(, it isn't).で答える。

○ What number is the life saver?

上記と同じだが、生徒は"Number ten."のように数字を言う。

○ How many …s do you see/are there?

ピクチャーディクショナリーなどを見て、学習中の単語がいくつあるかを答える。

○ What color is the …?

絵を見て色を答える。先生の言った単語を正しく認知できているかがすぐわかる。

○ Give Me(Slap/カルタ取りとの違いを考える)

導入した単語をテーブルの上に表にして並べる。"Give me the towel." "Give me the beach chair and the pail."のように先生が言って、該当するカードを生徒が先生に手渡す。カルタ取りと同じようなリスニングのアクティビティーであるが、生徒の手元に絵カードが残らないので、競争のゲームではない。勝敗の感覚や一人勝ちがないので、動作の遅い子や、年齢差やレベル差があるクラスにも使える。

競争のゲームはクラスを活気づかせる場合もあるが、勝てないときにやる気を失わせる原因にもなるので注意が必要。実力がはっきりと出るカルタ取りは個人戦にならないようチームで競うなど遊び方に注意が必要。

○ リピート/ドリル

省略。

3. Produce 発話

生徒が言いたくなるような状況を作り出す。絵カードを全部見せるのではなく、どうしても言いたくなるような状況を作り出す。

○ Slow Revealing /Flash

絵を全部を見せずに一部分だけを見せる。あるいは一瞬だけ見せる。

○ What's missing?

何枚かある絵カードから先生が1枚抜き、何がないかを生徒が言う。5、6枚から始めてだんだん増やすとよい。高学年の生徒はこちらの予想以上にたくさんのカードを覚えていることもある。

○ What is number one?

練習中の絵カードをボードに貼ってそれぞれに番号を振っておき、先生の言う番号のカードを生徒が言う。質問に慣れてきたら、質問と答えを生徒同士でやり取りする。

○ I'm Thinking of …

生徒一人が単語をひとつ選ぶ、その単語がなにかを他の生徒があてる。選ぶ役は交代する。

○ What's this?

カードを見せてから順に裏にする。先生の指差す単語がなにかを生徒が言う。生徒の記憶力を鍛えるのによい。

○ Crazy Eights

トピックの絵10枚くらいを4セット用意する。それぞれのセットに色をつけたりして1セットずつが区別できるようにする。同じマークの四種類の絵があることになる。カードを生徒に5~6枚配り、残りは場に重ねて伏せて置く。一番上の絵を表にして、最初の生徒はその絵と同じ絵か同じマークの絵カードを場に置く。次の生徒はその生徒が出した絵に合う絵カード(同じ絵かマーク)を置く。置くカードがない場合には場のカードを1枚取る。早く手持ちのカードがなくなった者が勝つ。カードを置く時には、絵カードの単語について英語で言う。

○ 黒板で神経衰弱

黒板に絵カードを貼って神経衰弱をする。言わせたい絵カード10枚くらいの裏にポストイットを貼る。ポストイットには数字かアルファベットを書いておき、それらがマッチすればその絵カードがゲットできる。裏を見るためには絵カードの単語を言う。折り紙をクリップでとめたり、いろいろな形や色のポストイットを貼ってもよい。

文字認知
絵と文字を合わせる、単語を読める、見て書けるようにする。

○ 絵と文字を合わせるカードゲーム

単語を書いた紙を重ねて伏せる。絵カードをその周囲に表向きにして並べる。生徒は順番に単語カードを表にして読み、絵カードを合わせて取る。絵の下に単語が書いてあるものを使うと単語が読めなくても絵カードの文字を見てマッチさせるので文字の苦手な子どもも楽しめる。

○ ワークシート

トピックで学んだ単語を見て書き入れたり、絵と文字を結んだり、自分のことを表現する絵を描いたりするワークシートをクラスのレベルに合わせて用意する。

先生が文字を書き入れ、その脇に生徒が絵を描くワークシートは読みの練習によい。絵を描くスペースを小さくすると作業に時間がかからない。色ぬりをしたければ家でやらせるか、クラスでは絵に色鉛筆で線を少し入れるだけにして、残りを家で完成させるとよい。

○ ビンゴシートに単語を書き入れる

単純な文字練習をクラスでするには、白紙を先生の指示に従って折り、9マスのビンゴゲームの用紙を作らせる。先生の読み上げる単語を好きな箇所に書き入れてから、ビンゴゲームをする。折るところまでをクラスでやり、単語を書き入れるのを宿題にしてもよい。

○ 単語探しWord Search

ワードサーチは文字を読むのが苦手な生徒でも楽しむこともある。逆にワードサーチは苦手だと言う生徒もいるが、やっているとすぐに上達することもあるので、簡単なものを時々やらせてみるとよい。ウェブにもよくあるが文字が小さかったり、探す語が多すぎたりするので自分で升目の紙に手書きで書いて作るとよい。

4. Personalization 自己表現

○ My Dream House/Room My School Day

トピックについて自分自身のことや夢、理想などを表現する。自分の夢や理想の家や部屋の絵や日常生活を絵で描く。絵について発表し、できれば絵の下に単語や文章を書き入れる。

5. Review

楽しく使う場を設ける(省略)

6. Recycle

過去に学んだ単語や文型を組み合わせて使う。街の中と前置詞、家の中と前置詞、家の中と人物+現在進行形、職業と働く場所や使う道具、野菜と料理の材料と動詞、などは組み合わせが簡単。

5)無理なくレベルを上げる

同じトピックを扱いながら要基準を毎回少しずつあげていく。

まとめ

新聞記事で「成功体験をさせる」という表現を最近続けて読んだ。生徒のSelf-esteemを高めることを目指してレッスンをするように心がけたい。自信がないのに無理に言わせたり、難しいことを最初から要求しないで、段階を追ってレベルを少しずつ上げるようなレッスンプラン作りに留意したい。

また、高学年や理解の早い生徒には、クラスやの目標以外にも、各自にふさわしい目標を生徒自身が考えたり、先生と一緒に考えたりして、その目標達成のための教材や手段を示すとやる気がでてよい。